撮り手を鍛えましょう;SIGMA DP1
2009年 08月 05日
こんにちわ。
本日は、Z所有のカメラをご紹介。SIGMA DP1です。
これは、「デジタル一眼レフと同じサイズの撮影素子が入ってる」「一眼レフに匹敵する高画質」ということで、昨年の発売当時、ちょっと話題になったコンパクトデジタルカメラです。
大きくて重い一眼レフをしょってツーリングするのは体力的にきついので、小さくて写りのいいデジカメを欲していたのですが、このカメラはコンパクトのわりにやたら高価でしたので、発売から1年以上経ち、値段も下がってきた頃に購入しました。
電源を入れる、ピントを合わせる、シャッターを切る。いずれの動作も、今発売されているデジカメからは考えられないくらい遅く、まるで5年以上前のコンパクトデジカメのよう。
1枚撮影するごとに、カードにデータを書き込んでいる7~10秒間、まったく操作を受け付けず、ただ呆然と待つしかありません。
うーん、のどかです。
ただ、手動でピント合わせのできるダイヤルがあり、これがわりと便利です。
主に風景を撮る時は、無限遠に固定しておいて、撮りたい構図を決めてシャッターボタンを押すだけにしています。
メカとしての動きは鈍重ですが、このカメラの画質は素晴らしいです。
<作例>
画素数のわりに、ピントの合っている部分の輪郭はくっきり、ピントの合っていない部分はきれいにぼやけます。
抜けの良い鮮やかな色あいですね。微妙な色調の再現もすぐれていて、被写体の質感が伝わってきます。
(2009.5.4 兵庫県・甲山森林公園 SIGMA DP1 2点とも)
35mm判換算で、28mmという画角も魅力的です。幅広さ、奥行き、立体感の表現にすぐれます。
但し、最短撮影距離が30cm以上あるので、至近距離の撮影にはクローズアップレンズと、専用アダプターが必要です!
(2009.7.20 千葉県成田市 SIGMA DP1)
こういう何でもない写真が、何となく絵になるというのは、やはり描写力のなせる技ですかね。
付属の専用ソフトが直感的でわかりやすい操作になっていて、補正作業がやりやすいのも非常に良いです。
小さいカメラなのに、よく写る。
CONTAX T3を初めて手にしたときの楽しさが戻ってきたような気がします。
(チタン素材でできているT3と比べると、全身プラスチックのこれは高級感には欠けますが;)
手ブレに弱く、機敏さに欠けるため、動いているものを撮るのは難しいですが、Zはこのカメラのおかげで別の写真の撮り方を発見しました。
自分が自転車で走ると景色が動きますよね。
このカメラで撮ると、当然景色がブレます。
これを逆手にとると、つまり「走ってる」って感じの写真になります。
(2009.8.3 荒川サイクリングロード SIGMA DP1)
つまり、とろいカメラでも、「動き」を写すことは可能。
当たり前っちゃ、当たり前なんですが…
多機能で「何でもできます!」みたいな今どきのカメラと違い、「撮れるもんなら撮ってみろ」と突き放して、試行錯誤と発想力を求めてくるカメラ。
使い手に媚びないというか、ある意味、いさぎよいです!(笑)
by z-vintage
| 2009-08-05 07:08
| カメラ
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